
参加の皆さん 在校生15名 引率2名 同窓会員7名
夏休み恒例の渋川高校の「在校生との交流会」が今年も8月4日に行われ、35度を超える猛暑の中、生徒たちは東京・港区にあるソニー本社を見学してグローバル企業に発展した会社の歴史を学んだり社員から業務内容の説明を受けたりして有意義な一日を過ごしました。
このイベントは渋川高校の卒業生が働く首都圏の職場を見学することで将来の進路先の参考にしてもらおうと、渋川高校東京同窓会が2012年から毎年実施しているもので今回が12回目。今年は渋川高校OBの加藤圭一さんが元の職場のソニーを見学先として仲介してくれ、中澤政幸校長と唐澤龍三教諭に引率された1年生と2年生合わせて15人の生徒が参加しました。
第1部の見学会では生徒たちはまず昭和21年に町工場から出発してアイデア電気商品などを次々に開発しながら世界にも進出して現在エレクトロニクスやゲーム、音楽、映画、金融などの多方面に業務展開してグループの総売上高13兆円近くに達するまでに発展した日本の代表企業の歩みを展示されたパネルを見ながら学びました。
続いて、杉上雄起さんら現役社員3人がソニーに入社した動機や現在の業務内容などについて説明し、社員の自主性、創造性を重視する企業でやりがいがあると口々に熱く語りました。そしてそのあとの座談会で生徒たちから将来の職業を選ぶコツを問われると、「何よりも自分が熱中できる仕事に就くことが大事です」などと答えていました。

中澤政幸校長
第1部では最後に中澤校長が「こんなに素晴らしい企業を見学できる機会はなかなかありません。何よりも社員の皆さんの眼がキラキラと輝いていることに感動しました。ありがとうございました。生徒の皆さんも今日の貴重な体験を是非今後の進路選びに活かしてください」とお礼を兼ねてまとめの挨拶をしました。
第2部は東京・八重洲のホテルに場所を替えて、昼食をはさんでイベントのもう一つの柱である「渋川高校の先輩たちと語る会」が行われました。冒頭、東京同窓会の宮崎則行会長が「OBの加藤圭一さんの尽力で本当に内容の濃い見学会が実施できました。第2部では渋川高校の先輩たちに受験勉強の進め方や悩み、疑問、それに大学の選び方などについて遠慮なく聞いてください」と挨拶しました。このあと、参加した7人の先輩たちと数グループに分かれて意見交換が行われ、生徒たちが各教科の有効な学習方法や受験対策の本格的な開始時期、勉強と部活の両立方法などについて尋ねたのに対して、先輩たちはそれぞれの体験に基づいたアドバイスをしていました。
この日のイベントについて、生徒たちは「日本のトップ企業の一つを見学出来て本当によかった。貴重な機会を与えてくれたことに感謝します。見学体験を将来の進路選びにも活かしたいです」とか「いろいろな先輩の受験体験や当時の悩みの克服法などをナマに聞けて参考になりました」などとアンケートで答えていました。
今回の見学先は誰もが知っている超有名企業だっただけに生徒たちの関心も大変強いものがありました。これに対して、ソニー側は3人の社員が発展やまない会社の企業活動ぶりや自分たちの仕事の内容、そのやりがいなどについて優しくかつ自信を持って説明してくれたことで生徒たちは大いに満足した様子で、そのことはアンケート結果にも示されていました。そして、生徒たちばかりでなく同行した我々同窓会の役員も「さすがソニー」という思いを抱いたほどです。その意味で、今回の「在校生との交流会」は例年にも増して大成功だったと言え、来年もよい交流会にしようと一同決意を新たにした次第です。
ソニー本社で在校生交流(上毛新聞2025年8月5日 朝刊)

2025年8月5日 上毛新聞朝刊